平成27年11月定例県議会 発言内容(堀場秀孝議員)


◆堀場秀孝

   

 信州・新風・みらい、堀場秀孝でございます。通告に従い質問いたします。

 去る9月19日から22日まで、第69回全国レクリエーション大会インながのが長野市を中心とした6市1町で13種目開催されました。私は駒ヶ根市で行われたティーボール競技に参加いたしました。駒ヶ根市長にも参加していただき、開会式があり、子供から大人までティーボールを楽しんでいました。地域住民の健康長寿につながり、地域活性化に役立ったなと感じたのは私だけではないはずです。

 多くのボランティアの皆さんに支えられ、感動の出会いを一緒に演出することができましたとは県レクリエーション協会の方のお話です。

 先日、新県立大学の大学説明会に出席いたしました。理事長予定者の安藤国威氏のお話があり、100余名の参加があり、高校1年生や父兄、母親、進路指導の教員の姿も見受けられました。学長予定者の金田一真澄氏の、日本人は大学入学時の学力は世界トップクラスだが、大学卒業時の学力は中くらい、また、夢を持ち入学してくる生徒の夢の実現に向かって実力をつける教育をしたいと説明がありました。

 模擬授業も高校生を対象に行われ、高校では文系、理系と分けて選択して学んでいるのは日本だけであるというお話もありました。

 大学受験の授業、教育も必要であると考えますが、自分の目標に向かって努力を積み重ねるという長野県の先人たちが培ってきた長野県らしい教育が必要であると考えますが、教育長のお考えを伺います。

 教員採用について教育長に伺います。

 毎年、一定数の採用教員は、スポーツ、芸術、言語、コンピューター、パソコン、手話ができる等、一芸に秀でた学生や経験豊かな社会人を採用するとしたらどうでしょうか。より専門的な教育が生徒や児童にできると考えますし、同僚教員にも教えることができると考えます。一芸に秀でた人間には夢を語ることができ、その夢に向かって進んできたという自負があると私は考えます。子供たちの各自の長所を伸ばす教育につながると考えます。いかがでしょうか。

 現在、日本のプロ野球は12球団でリーグ戦で行われ、フランチャイズ制をとっています。北から、北海道、宮城、千葉、埼玉、東京で2チーム、神奈川、愛知、大阪、兵庫、広島、福岡に球団があります。長野県にプロ野球球団を立ち上げ、設立することが長野県人口定着・確かな暮らし実現総合戦略の実現に近づくと考えますが、教育長、どうでしょうか。

 1軍のメーン球場、サブグラウンド、室内練習場、合宿所、2軍、3軍のグラウンド、室内練習場、合宿所があり、正社員の雇用も見込めると考えます。

 また、毎年秋にクライマックスシリーズが行われ、日本シリーズも行われます。数年に一度は夏にオールスターゲームが回ってきます。オープン戦も毎年春に実施しています。

 ドーム球場にすることで雨や寒さも関係なく、野球だけでなく、各種スポーツ、イベント、コンサート、全国のドームめぐりツアー等、催事、展示会等が開催できます。

 ホームゲームでの観客の増加が見込め、放送関係者、マスコミ関係者、解説者等が数多く滞在し、日本のスカウトや編成部員、先乗りスコアラーは言うまでもなく、海外のスカウトや関係者も球場に足を運んでいます。

 3連戦が基本であり、宿泊客の増加につながり、球場と駅、ホテル間の移動手段による経済効果が期待できると考えます。

 目の前で本物のプレーが観戦でき、子供たちの夢の実現につながると考えます。

 多くの観客や滞在者は観光もしてくれます。長野県の特産品やお土産も購入してくれるはずです。年に幾度となく訪れます。全球団の選手のグッズの販売も可能であり、地域製造業の向上につながると考えます。

 長野マラソンを走ったことがあり、スポーツ振興に理解のある教育長の、長野県にプロ野球球団設立についてのお考えを伺います。

 

  

◎教育委員会教育長(伊藤学司)

 

 まず、文系、理系を分けない長野県らしい教育についてのお尋ねにお答えを申し上げます。

 現在の大学入試の現状を前提といたしますと、進学を希望する生徒の夢を実現するために、入試が近づく段階である程度それに関連する科目を中心に学習するということも必要ではあるというふうに考えてございますが、特定の科目に偏ることなく、文系、理系を問わず幅広く学んでいくことは、本県が目指す全人教育を行う上でも大切な視点と考えております。

 現在、国では高大接続改革を進めており、その中で新たな大学入試制度についても検討を行っていると承知をしてございます。

 県教育委員会といたしましては、こうした国の動向も見据えながら、幅広くバランスのとれた教科の学習を通じ社会の変化に柔軟に対応した力を育むことができるよう、高校教育の充実に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 次に、一芸に秀でた教員の採用についてのお尋ねでございます。

 教員採用に当たりまして、本県では、特定分野で専門性の高い教員を採用する観点から、数学、理科の分野で博士号を有する者や発達障害に関する専門的な知識を有する者については特別選考枠を設け募集をしているところでございます。

 他県の状況を調査いたしましたところ、スポーツや芸術等の分野で特に優秀な実績がある者を対象とした特別選考枠を設け、該当する者については試験科目の一部免除などを実施していることも把握できているところでございます。

 私どもとしても、こうした他県の状況等も踏まえながら、優秀な教員の確保に向けて採用選考の工夫、改善の研究を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 次に、プロ野球球団の設立についてのお尋ねでございます。

 プロ野球を初めとする地域におけるプロスポーツの振興は、県内の競技者や子供たちに大きな夢をもたらすとともに、交流人口の拡大や地域の活性化などさまざまな分野への好影響が期待されるものであると考えております。

 しかしながら、プロ野球球団の創設、運営につきましては、参入に当たって莫大な経費が必要となるとともに、それを実現させるための母体となる組織の検討、経営を支える安定した財政基盤の確保といった課題に加え地域を挙げての機運の醸成等が欠かせないことから、そのハードルは大変高いものと認識をしてございます。

 現在、県内にはBCリーグの株式会社長野県民球団信濃グランセローズがあり、県ともスポーツによる元気な信州づくり包括連携協定を結び、地域貢献を含むさまざまな取り組みをしていただいていることから、まずは信濃グランセローズの企業理念実現への協力や県民に浸透させるための広報活動の推進等の支援によって、野球を通じた地域の活性化というものを推進してまいりたいと考えております。  

 

◆堀場秀孝

 

 御答弁いただきました。さらなる御尽力を要望いたしまして、次の質問に入ります。

 先日、「パラリンピックの理念・歴史と、長野の体験」という講演会に参加する機会がありました。印象に残ったことは、手話しか使えない島では耳が聞こえないという人は障害者ではない、日常生活で手話が基本であるからという話がありました。また、障害とは一つの個性という話もありました。駅や役所での障害者用駐車場所も、近さが必要ではなく、平らさ、広さが必要であるとのことでした。パラリンピックには多くのボランティアが参加します。使用する用具も特殊で、バリアフリー化が必要になります。パラリンピックの100メートル走競技は30種目余あるそうです。障害の度合いにより種目が分かれているとのことでした。

 障害者が夢と希望に満ちあふれ、自分の能力の限界にチャレンジする場所、それがパラリンピックであると考えます。その大会があと4年少しで日本で開催されます。事前合宿を誘致することで地域振興につながると考えます。

 また、2019年にはラグビーワールドカップが日本で開催され、私の地元、菅平高原で事前キャンプの話が進んでいると承知しております。ことしのラグビーワールドカップの日本チームの活躍は記憶に新しいところです。7人制ラグビーは来年のブラジル大会でのオリンピックに男女ともに出場することが決まっています。

 2019年、2020年の大会の事前合宿の誘致はもちろん、高地トレーニング合宿や夏の涼しい高原でのスポーツ合宿、温泉地を利用したスポーツ合宿等を観光立県長野として発信することが必要であると考えますし、地域活性化につながると考えます。教育長、いかがでしょうか。

         

◎教育委員会教育長(伊藤学司)

 

 ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿誘致についてのお尋ねにお答えを申し上げます。

 ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿は、世界トップ選手のプレーに触れることで県内の競技者あるいは子供たちに大きな夢をもたらすといったスポーツの振興という観点、また、さらには、地域振興という観点に加え異文化交流や地域の活性化などさまざまな分野への好影響が期待されるものであり、市町村や競技団体等と連携し、誘致に向けた取り組みを進めていくことは大変重要だというふうに考えてございます。

 午前中の堀内議員にもお答えをしたとおり、県では、豊富なスポーツ施設や冷涼な気候といった本県の強みを海外に発信するための英語によるDVD、パンフレットなどを制作し、県内での事前合宿をPRしているところでございます。

 今後、事前合宿誘致の動きが本格化することが見込まれるため、市町村や関係団体と連携しながら、県内への事前合宿誘致に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 

◆堀場秀孝

 

 国道143号、254号について建設部長に伺います。

 143号に関しましては、12月1日、知事より答弁がありました。本州中央部広域交流圏の検討会の検討を踏まえてとありましたが、知事が、必要だ、青木トンネルをつくるという決断が必要であると考えます。早期に決断されますよう強く要望します。

 また、来年、平成28年の大河ドラマ、平成29年冬の国体、平成30年、平井寺トンネルの無料化、平成31年、ラグビーワールドカップ、平成32年、東京オリンピック・パラリンピック、平成33年、三才山トンネルの無料化、平成37年、新和田トンネル無料化、平成39年、リニア開通予定と、国内外から多くの観光客や競技選手が長野県を訪れると予想されます。

 観光立県長野を掲げている本県であります。上信道からの県の東西の道路の重要性、必要性、国道254号のミニバイパスの早期実現が必要であると考えます。

 建設部長には何度も陳情で伺いました。地域住民が、このバイパスは奥村という部長がつくってくれたんだわいと長く言い伝えることができるよう、建設部長の答弁をお願いいたします。

         

◎建設部長(奥村康博)

 

 国道254号と国道143号についてのお尋ねでございます。

 国道254号と国道143号はともに第1次緊急輸送路に指定されているなど重要な路線と認識しておりまして、このため、県としましては、緊急輸送路の防災対策強化事業に位置づけ、その整備に取り組んでいるところでございます。

 具体的には、国道254号では、上田市東内から西内までの間で3カ所のバイパスを整備しております。そのうち平井地区と和子地区では用地買収を実施しておりまして、和子地区では間もなく工事に着手いたします。

 また、国道143号では、松本市四賀地区の会吉で1.4キロメートルのバイパスの整備を進めてきておりまして、現在、橋梁工事などを実施しております。さらに、青木峠の未改良区間につきましては、本州中央部広域交流圏結節機能強化に関する検討会議の検討結果を踏まえまして具体的な対応を行ってまいりたいと考えております。

 災害時の緊急輸送路を確保するため相互に補完する位置関係にあります国道254号と国道143号の道路ネットワークを強化することは上田地域と松本、安曇野地域の交流連携にもつながるものでございますので、両国道の整備を一層推進してまいります。

 以上でございます。

 

◆堀場秀孝

 

 ただいま、推進していくという御答弁がありました。

 平成33年、三才山トンネル無料化の前にミニバイパスが完成することを地元住民は強く期待しております。

 また、平井地区、和子地区では進んでおりますが、荻窪地域では1人反対者がまだいます。このことも県としてどのように考えるのか。やはり、無料化の前にミニバイパスを早期完成して地域住民が安心して安全で暮らせるよう、さらなる早期実現に向け努力されますことを要望いたしまして、質問を終わりにします。